

慶応元年1月、諸隊が大田絵堂の戦に際し人々に配布した木版の印刷物。
下関で挙兵した時に掲げた高札文とほぼ同じ内容。
御両殿様
御先祖 洞春公御遺志を継せられ 御正義
御遵守被遊候処奸吏とも 御趣意に相背き
名は御恭順に託し其実ハ畏縮偸安之心より
名義をも不顧四境の敵に媚ひほしゐままに
関門をこぼち御屋形を破り剰へ正義の士を
幽殺ししかのミならす敵兵を 御城下に
誘引し恐多くも隠に種々の御難題を申立
御両殿様の御身上に相迫り候次第 御国家の
御耻辱は申に及はず愚夫愚婦の切歯する所
言語同断我等世々 君恩に沐浴し奸党と
義におひて倶に天を戴かす依て区々の誠心を以て
洞春公尊霊を地下に慰め 御両殿様の御正義を天下萬世に輝し
奉り御国民を安撫せしむる者也
乙丑正月
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