高杉晋作・井上馨(世外)詩書扇面
高杉晋作・井上馨(世外)詩書扇面

慶応元年の作。

人事時時有変遷
受恩師友半黄泉
愧吾依舊存狂態
赤間関頭又送年

人事時々変遷あり
受恩の師友半は黄泉
愧ず吾舊に依って狂態を存するを
赤間関頭又年を送る


  乙丑歳暮作 為山県老兄
      東行頑愚居士


西馳東奔送数年
世間凡是似浮煙
薄氷歩渉既除夜
阿母憂傷入夢辺

西馳東奔して数年を送る
世間は凡て是浮煙に似て
薄氷を歩渉して既に除夜
阿母は傷を憂い夢辺に入る


 乙丑除夜作 世外

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